« おひな様登場 | トップページ | 企画展関連の新刊が出ました! »

2008年2月10日 (日)

炭切りボランティアさん

Dscn8857 手拭いで顔を覆い、手にのこぎりを持ったこのアヤシイ人は誰?

実は、毎年冬になると博物館に届く炭を切って下さっているボランティアさんなのです。

1~3月の土日には、お茶の間の大きな火鉢に火を熾して皆さんにあたっていただいているのですが、30㎝ほどの長さで送られてくる炭を使いやすくするためには、10㎝ほどに切り分けなくてはなりません。ところがこれが、手は黒くなるし、炭の粉は舞って鼻や口に入るし、大変な作業!昔は学生さんのアルバイトでもあったそうです。

たまたま遊びに来られたご近所の友の会の方を捕まえてお願いしたところ、快くOK!さすが手早く、1時間ほどで切り分けて炭入れに綺麗に積み上げて下さいました。

ガスが来る前は炭が台所での燃料だったため、いつも炭入れは満タンにしておく必要があったとか。また炭を切った後の粉ですら、集めてフノリやデンプンで練って炭団(タドン)という団子にして燃料にしたというのですから、昔の人の“モッタイナイ”精神がわかりますね。

新しい炭に火を熾すと、本当にいい匂い(ただし一酸化炭素中毒にはご注意を!)。

火を消えないように熾し続けているのは、実は結構難しいのです。

少ない燃料で火を熾したり、新しい炭を継ぎ足していったり、灰の中に埋めておいてまた大きく熾したり。

それだけかつてのくらしの中では火を自在に扱う技術や注意力を培う場所があり、今ではその技術や機会が少なくなっているということになります。

”オール電化”なんてことも言われているぐらい家庭の中から直火が消えつつありますが、暖かい火鉢の火や、火鉢を挟んで話す人の距離を見ていると、炎の効力は単なる「燃料」というだけではなかったような気がします。

|

« おひな様登場 | トップページ | 企画展関連の新刊が出ました! »

日々のこと」カテゴリの記事

コメント

炭をいつも使っているのは、本当は少し高級な燃料だったのです。普通はまず木を燃やし、消し炭を加え、火を強くしてその火を使いました。火鉢など長時間使うところにのみ、炭を使いました。木で火を焚いた後には必ず消壷に燃え残りを入れて次のときに使いました。

投稿: gutti/M | 2008年2月11日 (月) 13時32分

本当にその通りですね。
博物館の庭にも陶器の消し壺が置いてありますが、展示ではなくてしっかり実用品です。
初めは、「燃えかすを集めておいてまとめて捨てるのかな」と思っていたら、火がつきやすいので、次に熾す時に利用するとのこと。日常的に木を使っている江戸指物(伝統工芸の木工)の職人さんが、便利だからとわざわざ消し炭を持ってきて下さったこともありました。
“最後の最後まで活用する”という感覚が、今は少なくなっていることに気づかされます。

投稿: 昭和のくらし博物館 | 2008年2月13日 (水) 10時25分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« おひな様登場 | トップページ | 企画展関連の新刊が出ました! »