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2009年5月 9日 (土)

おかげさまで10年間

4月25日に「昭和のくらし博物館開館10周年記念会」を下丸子の大田区民プラザにて行いました。

前半では、博物館の10年の活動を紹介するスライドショーを。そして、友の会の中でも特別ユニークな活動である“幻燈会”の「夢のはとバスツアー」の上演を行いました。

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2002年の夏まつりで上演したこの演目は、本物の元・はとバスガイドさんが、昭和30年代の街を行くバスに実際乗っているかのように案内するガイド劇(?)です。はとバスさんからお借りした、これまた本物の昭和30年代当時の制服を着た鶴岡節子さんの臨場感あふれるガイドが大好評だったのですが、まだ参加者も少なかったため、見た方も少なかった幻の名作です(もちろん企画・演出共に、友の会幻燈会リーダー・小松敏さんの完全オリジナル)。しかも今回はさらなるスペシャルゲストとして、人気バンド“くものすカルテット”から三名も登場し、バイオリンとギター、トロンボーンで「私の青空」を演奏して、会場を暖かい雰囲気で盛り上げて下さったのでした。

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そして後半は、小泉家のお母さん、小泉スズさんが家事をする様子を記録した、映画「家事の記録」の上映を行いました。

館長が「今残しておかなくては完全に消えてしまう」と、1990から1992年にかけて撮りためた映像です。単に“80歳となった母親の働く姿を残しておく”ということではなく、家事仕事、手仕事がいかに今の生活から失われているか、そしてその手仕事がどういう意味を持っているのかを考えるきっかけになるようにと制作を決意したもの。「ふと周りを見渡すと、そのような仕事が出来る女性があっという間にいなくなっていた。そのため、母親に“主演女優”を頼んだのです。」とのこと。今から20年も前のことです。

小さくても映画は映画。撮影した後も、制作費捻出から編集まで制作は難航し、ようやく今回完成となりました。

館長の志に賛同して監督を務めた、元・岩波記録映画の時枝俊江さんが当日寄せて下さったエッセイの中に次のような言葉があります。

「スズさんの手は何と多様な動きを見せることだろう。(布を)解く、揉む、絞る、引っ張る、伸ばす、剥がす、畳む。(薪を)抱える、掴む、投げる、引く、割る。(鍋を)持つ、揚げる。(小豆を)掬う、捏ねる。(胡麻を)摺る、(糯米を)握る、(餡を)撫でつける。(布団を)縫う、扱く。 ここまで書いてきて手偏のつく字が多いことに驚く。たったこれだけの家事労働の記録の中でもっと多くの手偏の字と出会うのだろうか。」

スズさんは、このような家事仕事が身に付いていた明治生まれの女性の代表格なのでしょう。これからの私たちの生活で大切なものは何なのか。この映画はリアリティを持ってそれを考える大きなきっかけになる貴重なフィルムになってゆくと思います。この日は、その第1回の上映会となりました。

今後この映画「家事の記録」は博物館にても上映を行っていく予定です(8月9日(日)頃を予定)。ぜひ多くの方に見て頂きたい映画です。

4月25日は大荒れの予報どおりとなってしまった日でしたが、この記念すべき日に約170名もの方が集まって下さいました。

10年前の開館当初から(開館前からも!)に手伝って下さっていた方や、長年支えて下さってきた方々が駆け付けて下さり、当日も、友の会を中心に20名近くの方がスタッフとして、その後の懇親会まで手伝って下さいました。この会の大成功は、まさにこの10年間の縮図であるようです。

暖かい会を本当にありがとうございました。

今後10年も、また昭和のくらし博物館は目的を持って活動を続けていきたいと思います。

皆さま、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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友の会で作った“10周年あんぱん”

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