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2009年8月27日 (木)

思い出すこと-サルスベリの木

Photo_3暑さに負けず、桃色の枝を空に向かって思い切り放つサルスベリは、夏の和みですね。
久が原は住宅地なので、庭にこのサルスベリがあるお宅を良く見かけるのですが、この花が咲く季節になるといつも思い出すことがあります。

開館間もない頃、久が原に住む方から資料寄贈の申し出をいただき、お宅に伺うことになりました。
まだ自転車も持っていない頃でしたので、炎天下住所を頼りに汗をふきふき30分ほど迷いながら歩き、ようやく目指すお宅にたどり着きました。
出てこられたのは上品な老婦人。
「暑かったでしょう」と、部屋に入るとすぐおしぼりを出して下さったのですが、その冷たいおしぼりのありがたかったこと!
当時ワカモノだった私は、その“心遣い”というものにいたく感激したのでした。
帰る際に資料と心遣いのお礼を述べた玄関の脇に、見事なサルスベリの花が咲き誇っていました。

それから数年経ったある夏の日、入手した自転車で久が原を走っていると、偶然に件のサルスベリのお宅の前を通りかかりました。
あの方はお元気かな・・・と窓から覗くと(アヤシイ)、件のご婦人がいらっしゃいました。
お声をかけると、「あら、懐かしい!」と覚えていて下さり、「何もないけど」と言いながらも、とっさに缶ジュースを数本窓から手渡して下さり、再びその心遣いに感激したのでした。

以来、サルスベリの花を見るたびに、その“昔ながらの心遣い”を思い出します。
かつては当たり前にあったことかと思うのですが、今は少なくなっているような気がしてなりません。
モノだけでなく、そんな“昭和のくらし”もあわせて伝えてゆければと思っています。
いつかあんな素敵な老婦人になりたいものです。

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