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2013年2月24日 (日)

再来館の特典

博物館には、この時期たくさんの小学3年生が来館します。全国の小学3年生の社会の授業に「昔のくらしを学ぶ」というカリキュラムがあるのだそうで、近隣の小学校の先生が、クラスの生徒全員を引き連れて社会科見学にいらっしゃいます。
 クラスでの団体見学では物足りないと、あとでまた個人的に再来館する子もいます。その日の放課後に熱の冷めやらぬ様子でもう一度来館した生徒さんもいました。来館された方にいつもお出しするお茶を飲む時間もないほど、閉館時間ぎりぎりまで熱心に展示を見てくれました。せめてもと、いつものかりんとうを包んで渡したところ、帰りがけに「明日、となりのクラスの子も来るよ」と教えてくれました。
 彼らの言葉通り、次の日は開館と同時に二人の男の子が来館。昨日の子たちと同様に、展示を熱心に見ていました。博物館はクラスで訪れた際と同じしつらいのままですが、新しい出会いがありました。企画展「少女たちの昭和」の企画・展示している研究メンバーのお一人、住友和子さんとの出会いです。
 住友さんは女性漫画家の草分けである亀井三恵子さんについて紹介の原稿を書かれた方。実際に亀井三恵子さんご本人にインタビューをして原稿にまとめ、資料として亀井さんの漫画や、挿絵が掲載された児童文学書の展示を担当されています。企画展「少女たちの昭和」はこの春、出版社から本として刊行されることが決まりました。住友さんも執筆者の一人です。住友さんは原稿と一緒に掲載する画像の準備のため、展示中の亀井さんの挿絵等を撮影しに来館されたのでした。
 住友さんとリピーターの彼らを紹介すると、一緒にお茶を飲みながらすっかり意気投合しています。亀井さんの挿絵のなかからどの挿絵を撮影するか、作品を選ぶ作業も、彼らは住友さんの肩越しに興味深々で覗き込んでいます。なかにたまたま彼らが知っているストーリーがあると、たいへんな盛り上がりです。

2013_2

亀井三恵子さん作「台所剣法」より

 小学生が本の制作現場に立ち会えるということは本当にまれなことです。挿絵を撮影し、データに変換する機械「スキャナー」も初めて見た彼らは「昭和のくらし博物館なのに、現代のものも使っているんだね」と博物館の意外な一面に驚いたり、「本ができたら僕らが今日見た挿絵が載っているか見てみよう」なんて、新しい楽しみもできました。帰りがけには「博物館の裏側まで見れるなんて得したなあ、友達に自慢しなくちゃ」との感想を残してくれました。
 訪れた方にとって、いつも新しい発見があるようにと、職員もしつらいや展示をあれこれと工夫して楽しんでいますが、感受性豊かにいろいろなことに目を向けている子どもたちの様子は、見ているこちらも嬉しくなります。また、新しい驚きを見つけに博物館に足を運んでくださいね。(な)

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